2023-04-09 HSPの人を標的とした搾取 資格ビジネス カルトの勧誘 ニュース記事 保存 ★備忘録として、出典元を明記したうえで、記事を保存します。 資格ビジネスにカルト勧誘も HSPの人が標的「ブーム」に潜むわな(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース 資格ビジネスにカルト勧誘も HSPの人が標的「ブーム」に潜むわな 4/8(土) 10:00配信 7 コメント7件 HSPを自認する男性 生まれつき感受性が強く、心が傷つきやすいとされるHSP。「繊細さん」という言葉も生まれ、「生きづらさが腑(ふ)に落ちた」と自認する人も多い。だが創価大学専任講師で心理学者の飯村周平さんによると、いまの「ブーム」とも言える状況は、弊害も大きいという。 【写真】なぜHSPの人は搾取されるのか 「生きづらさ」を利用する人たち HSPはHighly Sensitive Personの略で、1996年に米国の臨床心理学者エレイン・アーロンが自己啓発本の中で使い始めた言葉だ。 従来、欧米ではあまり好ましくないとされてきた「敏感さ」を、より中立的に捉えなおし、良い刺激からも、悪い刺激からも影響を受けやすい人であると定義。その翌年に、論文が発表された。 HSPは、専門的には「感覚処理感受性」と呼ばれる生まれ持った気質の程度が高い人だ。「5人に1人がHSP」と言われることも多いが、飯村さんによると、感受性の強弱は正規分布しており、「上位20%がHSP」といった学術的な基準はないという。 HSPという言葉が「生きづらさ」と結びつき、相次ぐ関連本の出版や、テレビの情報番組での特集など「ブーム」とも呼べる様相を呈している。また、芸能人らが動画やツイッターで公表する例も相次いでおり、ツイッター上には「#hspさんと繫(つな)がりたい」というハッシュタグもある。 飯村さんは、こうしたブームの陰で、科学的根拠のない治療で高額な金をとるクリニックや、専門性が疑わしい資格ビジネス、カルト団体の参入などが相次いでいると指摘する。 また、オンラインで講習すれば、「HSPカウンセラー」を名乗ることができる資格ビジネスも広がっている。 「カウンセリングは非常にセンシティブな問題を扱うこともあり、専門性が乏しいまま行うことは、相手を『死』に追いやる可能性だってある。非常に問題だと思っています」 本当は発達障害の疑いが強く支援が必要なのに、本人がHSPだと主張して障害を認めない、という事例も起きているという。 HSPにも発達障害にも「感覚過敏」という共通する悩みがあるが「自分は障害者ではなく、単なる気質なんだ」と考える方が受け入れやすいことが背景にある、と飯村さんは指摘する。 飯村さんはHSPに関する正しい情報を伝えるサイト「Japan Sensitivity Reserach」(https://www.japansensitivityresearch.com/)を運営している。(岡崎明子)